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まず始めに、どんな内容の歌詞にしたいのかを自由な発想で決めましょう。
例:
応援ソング・恋愛ソング・友情ソング・青春ソング・結婚ソング・社会への不満ソング・ほんわかした日常ソング・メンヘラ系ソング・面白ネタ系ソング
ジャンルが決まったら、どんな場面を中心に歌詞にするのかを決めましょう。
日常の1シーンや1枚の写真・絵に歌詞をつけるようなイメージで、その瞬間に何が起きて何を思ったのかを具体的に書き出して行きます。
架空の内容を自身の経験をもとに想像を膨らませながら決めて行くとよいでしょう。
例:
彼女からの突然のさようなら。
立ち去る彼女の背中が見えなくなってもずっと動けないままたたずんでいる。
こうなることはなんとなく分かっていた気がする。辛いけれど僕にはどうすることもできなかった。心にぽっかり穴が開いたみたいだ。
ジャンルが決まったらキーワードを決めましょう。
キーワードは、その歌詞において重要なアイテム・出来事・言葉など、曲のタイトルやサビの一番聞かせたい部分に使えそうなものを選ぶとよいしょう。
例:
恋愛ソング → 出会い、さよなら、LINE、好き
青春ソング → 夢、約束、海、星空、自転車
結婚ソング → 指輪、ドレス、ありがとう
自分を含め登場するすべての人の設定を決めて行きましょう。
年齢・性別・境遇・感情・行動など必要に応じて具体的に決めて行きましょう。
例:
私 = 高校生3年生、女子、片思い中、空回り、気付いてもらえない、卒業したら離れ離れ
君 = 同じクラスの同級生、サッカー部、背が高い、笑顔がかわいい、他に好きな人がいるかも?
テーマ・方向性にまつわる単語・連想できる言葉を集めましょう。すべてを歌詞に使う必要はないので、とにかく思いついたものを全て書き出していきます。
作詞を進めながらアイデア膨らませ、思いついたものをどんどん書き足していきます。
実際に曲が完成するまでは曲・メロディ・歌い手との兼ね合いで歌詞の変更をすることもよくあるので、いろいろな視点から利用できそうな言葉を集めてみましょう。
例:
ジャンル → 青春ソング・恋愛ソング
場面 → 二人並んで自転車をこぐ、学校の帰り道
キーワード → 自転車・まだ帰りたくないな
単語 →
自転車・二人乗り・登下校・通学路・帰り道・寄り道・遠回り・タイヤ・車輪・ブレーキ・ペダル・サドル・荷台・ハンドル・ かご・ サビた・曲がった・ へこんだ・穴の開いた・うるさいブレーキ・泣き虫のブレーキ・ 駐輪場・待ち合わせ・いつもの曲がり角・風・ 空・雲・君と同じ自転車など
ここまで準備ができたら歌詞を書いていきましょう。
実際に作詞をする際は、あらかじめ曲やメロディーが用意されているかいないかで書き方が変わってきます。
まだ曲が無い場合は、メロディーを想像しながら進めると書きやすくなると思います。
すでにメロディやその譜割が決まっている場合はそれに合わせた文字数で書く必要が出てくるので注意が必要です。
どのセクションから作詞をしていくのかを決めましょう。
サビに一番表現したい内容が書かれることが多いので、そこから書き始めると進めやすいです。
もちろん曲の冒頭などほかのセクションからでも大丈夫ですが、ここではサビからの流れで進めます。
サビができたら1番の完成を目指してAメロ・Bメロを書いていくか、2番3番のサビを書いていきます。
人それぞれ書きやすい方法が違うと思うので、自分に合った書き方を見つけるためにもいろいろな流れを試してみると良いと思います。
一番メインとなるシーンをイメージして、キーワードを軸に表現したいワンフレーズを考えます。
「人/物」「言葉/会話」「動作/様子」「背景」などその時の感情を表現できる言葉を、単語でも文でもどちらでも良いのでまずサビの頭に置いてみます。曲の中で一番重要な部分になるので、印象的な言葉や文章になるようなことを狙って書くようにしてみましょう。
例:
物 → 「君がくれた耳飾り」
人/動作 → 「遠ざかる君の背中」
言葉 → 「いつまでもそばにいて」「ありがとう さよなら」
様子/背景 → 「真夏の空に降り注ぐ 星たちは…」
人/動作/背景 → 「青く吹き抜ける風に背中を押され 走り出した僕らは…」
サビの頭が決まったら、それを広げたり掘り下げたりして詞を書き足していきます。
サビ一つとってものいろいろなパターンで構成されていることが多く、同じ内容でも工夫次第で何通りもの歌詞を書くことができます。その中から一番よさそうなものを選びます。
僕が以前書いた「じてんしゃのうた」という曲のサビを例に挙げて見てみましょう。
踏み込むペダルの強さを
君のそれに合わせて
街を染める夕日は
二つの影を引き延ばしていく
風の音 君の声
こんな時間が永遠に
続けば…なんて
いつもと同じこと話しながら
これをパーツごとに分解してみると
前半
「踏み込む~」+「街を染める~」
後半
「風の音 君の声」+「こんな時間が~」
このように前後半パートで分けることができ、それぞれに複数のパーツが含まれていることが分かります。
一つの言葉をひたすら連呼したり、似たような単語を並べたりだけでも面白いですし、長い文章ひとつだけというものも作れるでしょう。
実際にはいろいろなものを組み合わせて書くことが多いかと思います。
ここでポイントとなるのは文章間の脈絡は無視してOKという事です。つまり、パーツが出揃ったら並び替えをしてみるというのも有効な手段となり得ます。
サビができたらAメロBメロや2番を書き進めましょう。
1番と2番の内容は必ずしも変えなくてもよいです。曲の長さやテンポなど、構成によって必要なセクションも変わってきます。必要に応じてCメロやDメロも書いていきましょう。
世に出ている多くの歌詞は、作文などで使用する様々な表現技法を用いて書かれてます。
また、詩で使われるような作詞ならではのテクニックを合わせて使うことで幅広い言い回しができ、より良い歌詞が書けるようになると言っても過言ではありません。
ここでは作詞に役立つ表現技法をいくつか紹介します。自身の作詞に積極的に取り入れてみましょう。
比喩(ひゆ)とは、「たとえる表現方法」です。
物事を説明するとき直接的に形容・描写をするのではなく、たとえを用いることで理解を簡単にしたり、逆にぼかしたりすることができます。
比喩にはいくつか種類がありますが、ここでは「直喩」「隠喩」「擬人法」「擬音語/擬声語」を取り上げていきます。
直喩(明喩)とは、「(まるで)〜のような」「〜みたいな」などの言葉を使い、ある対象を別のものにはっきるとわかる形でたとえる表現方法です。
例:
「あなたの笑顔はまるで花のようだ」
「まるで死んだように眠る」
「君の心はガラスのように繊細だ」
隠喩(暗喩)とは、「まるで~のような」「~みたいな」という比喩だとわかる表現をせず、「~は…だ」と言い切った言葉でたとえる表現方法です。
例:
「あなたの笑顔は太陽だ」
「私のガラスの心」
「彼は悪魔だ」
擬人法とは、 人間ではないものをあたかも人間であるかのように表現することです。
例:
「空が泣いている」
「風が駆け抜ける」
「鳥が歌う」
擬音語/擬声語とは、所謂オノマトペのことで「音喩」とも言います。
自然界の音や物音を表すものを「擬音語」、人間や動物の声を表すものを「擬声語」と言います。
例:
「しとしとと雨が降る」
「キラキラと輝く未来」
「チャイムの音がキンコンカンコン」
倒置法とは、通常の並びである「主語→述語」を「述語→主語」の順に変える表現方法です。
例:
「降り続ける しとしとと雨は。」
「ずっと走り続けるよ 僕は。」
「燃えている オレの魂が!」
体言止めとは、文の最後に「~です。」や「~します。」といった言葉を使わずに名詞や代名詞で締めくくる表現方法の事です。
例:
「過ぎていく今日」
「そっと置いた手紙」
「これで僕らサヨナラ」
反復法とは、同じ言葉または似た言葉を繰り返した表現のことで、「繰り返し」や「リフレイン」とも言います。
例:
「会いたいよ 会いたいよ」
「ゆらゆらと ゆらゆらと」
「ネガティブ!ネガティブ!」
押韻とは、韻を踏むことで語句の頭部分に韻をふむことを、「頭韻」と言い、語句の終わり部分に韻をふむことを「脚韻」といいます。
例:
「先日 演じた 仙台で」
「天体 現在 連帯」
「だいたい 毎回 歌うたい」
対句法(ついくほう)とは、「よく似たもの」「反対のもの」を用い、対照・強調の効果を与える表現方法の事です。
例:
「青く高い空 泣き出しそうな心」
「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」
「泣いて 笑って」
ここまでよくある一般的な作詞の方法について紹介してきました。ここからは僕の考える作詞のコツをいくつか書いてみたいと思います。
作詞はノートでもいいし、スマホのメモ機能でもOK!
スマホのメモ機能を使う場合は書き直しををするときなどは、コピペしたものを書き換える等をして、一度書いたものは完成するまでは消してしまわないようにしましょう。後から使うことがあるかもしれません。
とにかくまず書き始めてみましょう。そうすることでアイデアも広がります。サビのワンフレーズだけでもいいので実際に文字に起こしてみることをお勧めします。
シンプルな歌詞でも共感を得ることはできます。具体的な説明をしすぎるとくどくなってしまいがちです。状況や背景描写などの説明は、省略できるものを少しづつ取り除いて文字数を極力減らすようにしてみましょう。
主語を抜いてしまうのもかなり有効な方法です。
「僕は/雨は」や「君に/星に」といった主語や修飾語を極力少なくすることでより歌詞らしい文章になります。
「僕は君に会いたくて走り出した」ではなく「君に会いたくて走り出した」で十分ですし、もっと言えば「会いたくて走り出した」だけでも意味は伝わります。
「僕は」の「は」を抜いてみる。
「花 咲いて」「満天の星 輝いて」のように助詞を抜くことでより歌詞らしい表現ができます。
作詞というより歌い方のテクニックになるかもしれませんが、作詞の段階でこのような歌い方を想定して書くこともできます。
「僕は君にもう一度…ah(嗚呼)~」このように言葉にならないような感情を表現することができます。
繰り返しの部分にだけ使うのも効果的だと思います。
想像の余地を残した内容にしてみましょう。
重要な部分の解釈は聴く人に任せてしまうというのも有効な手段です。極論、何を歌っているのか伝わらなくてもいいと思います。
実際のところ世の中には「結局何が言いたいのか分からない」という名曲はたくさんあると思います。
ストーリーを明確に表現したい場合でも、必ずしも時系列通りに書く必要はありません。小説や映画など物語の中に回想シーンがあるように、現在と過去を行ったり来たりしながら進んでいけばよいと思います。
歌詞には1番と2番などの似たような構成や文字数になる部分も多いので、 「1番のBメロと2番のBメロを入れ替えてみる」セクションごとに順序に並び替える等、上手く表現できる形を探してみましょう。
自分の作詞したものを誰かに見られるということは、自分の内側をさらけ出すことなので、誰だって恥ずかしいものです。ですが、そういった内側に秘めている部分を表に出していくことがより良い曲を作詞するための近道です。自分が恥ずかしくなるような青臭い言葉や誰かへの想いなどを思い切って使ってみましょう。
始めのうちは良い歌詞を書こうとするればするほど、ありきたりなつまらない歌詞になりがちです。そうならないよう「いい曲」ではなく「他にはない曲」を目指して作るとよいと思います。
極端な話「変な歌」ほど注目されやすかったりもします。そういったものをあえて狙って書いてみると勝手にいい歌になったりすることもあります。歌い出しやサビ頭など、ただ一か所だけでもいいので他にはないようなポイントとなる部分を作ってみましょう。
音名
音の名前(呼び方)のことを音名といいます。
ド=C=ハであることに注意して、まず基準となる音名を覚えてしまうと良いと思います。はじめのうちは覚えた基準の音からか数えて導き出せばOKです!
イタリア式 | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ |
英・米式 | C | D | E | F | G | A | B |
日本式 | ハ | ニ | ホ | ヘ | ト | イ | ロ |
音程
二つの音の高さの差(距離)のことを音程といいます。
何か一つの音の高さではなく、「基準とした音ともう一つの音にどれほどの差があるか」を表すのが音程です。
音程はそれぞれ「度」という単位で表し、基準の音と同じ高さの音を1度といいます。
C(ド) の時 | C | D | E | F | G | A | B | C |
ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | ド | |
基準 | 1度 | 2度 | 3度 | 4度 | 5度 | 6度 | 7度 | 8度 |
半音と全音
ピアノの鍵盤は白鍵と黒鍵が規則に沿って並んでいます。
白鍵と白鍵の間に黒鍵があるところと無いところがありますが、全ての鍵盤の隣り合う鍵盤との音の高さの違いを半音といいます。
2度について考えてみましょう。
音程の項目で「ドレミファソラシド」という音階の隣り合う音程が2度となることがわかりました。
では「ド・レ」と「ミ・ファ」という2種類の2度を比べてみましょう!
「ド・レ」のように間に鍵盤を挟む2度を全音、「ミ・ファ」のように間に鍵盤を挟まない2度を半音といいます。基準の音と音階によって「2度=全音or半音」が決まります。
インターバルとスケール
「ドレミファソラシド」の中で全音の部分と半音の部分を調べてみましょう。
順番に見ていくと、「全・全・半・全・全・全・半」と並んでいることがわかります。
このように「全」と「半」を並べた階段のことをインターバルと呼びます。また、インターバルを使用して見つかる「全」と「半」の組み合わせをスケールといい、その基準となる音のことを「主音」といいます。
メジャースケール
「全・全・半・全・全・全・半」というインターバルの並び方のスケールをメジャースケールと呼びます。
ドレミファソラシドのスケールはド=C=ハから始まるメジャースケールなのでCメジャースケールと呼びます。
メジャースケールは日本語では長調なのでCメジャースケール=ハ長調となります。
メジャースケールのインターバルは「全・全・半・全・全・全・半」という事がわかりました。ではC以外のメジャースケールを見てみましょう。
基準を「ソ」に変えてみると黒鍵(ファ#)が使われていることがわかります。
このように基準の音が「ド」以外の場合、黒鍵を使うことでメジャースケールを作ることができます。
メジャースケール一覧表
C | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | ド |
D♭ | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ♭ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ♭ |
D | レ | ミ | ファ# | ソ | ラ | シ | ド# | レ |
E♭ | ミ | ファ | ソ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ | ミ♭ |
E | ミ | ファ# | ソ# | ラ | シ | ド# | レ# | ミ |
F | ファ | ソ | ラ | シ♭ | ド | レ | ミ | ファ |
F# | ファ# | ソ# | ラ# | シ | ド# | レ# | ミ# | ファ# |
G | ソ | ラ | シ | ド | レ | ミ | ファ# | ソ |
A♭ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ♭ |
A | ラ | シ | ド# | レ | ミ | ファ# | ソ# | ラ |
B♭ | シ♭ | ド | レ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ | シ♭ |
B | シ | ド# | レ# | ミ | ファ# | ソ# | ラ# | シ |
ナチュラルマイナースケール
長調はメジャースケールでしたが、反対に単調はナチュラルマイナースケールといいます。
ナチュラルマイナースケールのインターバルは「全・半・全・全・半・全・全」となります。
ナチュラルマイナースケール一覧表
C | ド | レ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ♭ | シ♭ | ド |
C# | ド# | レ# | ミ | ファ# | ソ# | ラ | シ | ド# |
D | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ♭ | ド | レ |
E♭ | ミ♭ | ファ | ソ♭ | ラ♭ | シ♭ | ド♭ | レ♭ | ミ♭ |
E | ミ | ファ# | ソ | ラ | シ | ド | レ | ミ |
F | ファ | ソ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ♭ | ミ♭ | ファ |
F# | ファ# | ソ# | ラ | シ | ド# | レ | ミ | ファ# |
G | ソ | ラ | シ♭ | ド | レ | ミ♭ | ファ | ソ |
G# | ソ# | ラ# | シ | ド# | レ# | ミ | ファ# | ソ# |
A | ラ | シ | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ |
B♭ | シ♭ | ド | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ♭ | ラ♭ | シ♭ |
B | シ | ド# | レ | ミ | ファ# | ソ | ラ | シ |
同主調
CメジャースケールとCナチュラルマイナースケールの様に基準となる音である主音が同じスケールの関係を同主調といいます。
並行調
メジャースケールとナチュラルマイナースケールの一覧表を見比べてみると、CメジャースケールとAナチュラルマイナースケールでは、黒鍵が一つも使われていないことがわかります。このように同じ音の組み合わせで違う音から始まるスケールの関係を並行調といいます。
メジャースケールと同じ音の組み合わせで、主音を二つ前の音にすると並行調のナチュラルマイナースケールになる。
反対に、ナチュラルマイナースケールと同じ音の組み合わせで、主音を二つ後の音にすると並行調のメジャースケールになる。
並行調は理論的には別のスケールとされるが、現代音楽では区別されないことも多い。