音名
音の名前(呼び方)のことを音名といいます。
ド=C=ハであることに注意して、まず基準となる音名を覚えてしまうと良いと思います。はじめのうちは覚えた基準の音からか数えて導き出せばOKです!
イタリア式 | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ |
英・米式 | C | D | E | F | G | A | B |
日本式 | ハ | ニ | ホ | ヘ | ト | イ | ロ |
音程
二つの音の高さの差(距離)のことを音程といいます。
何か一つの音の高さではなく、「基準とした音ともう一つの音にどれほどの差があるか」を表すのが音程です。
音程はそれぞれ「度」という単位で表し、基準の音と同じ高さの音を1度といいます。
C(ド) の時 | C | D | E | F | G | A | B | C |
ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | ド | |
基準 | 1度 | 2度 | 3度 | 4度 | 5度 | 6度 | 7度 | 8度 |
半音と全音
ピアノの鍵盤は白鍵と黒鍵が規則に沿って並んでいます。
白鍵と白鍵の間に黒鍵があるところと無いところがありますが、全ての鍵盤の隣り合う鍵盤との音の高さの違いを半音といいます。
2度について考えてみましょう。
音程の項目で「ドレミファソラシド」という音階の隣り合う音程が2度となることがわかりました。
では「ド・レ」と「ミ・ファ」という2種類の2度を比べてみましょう!
「ド・レ」のように間に鍵盤を挟む2度を全音、「ミ・ファ」のように間に鍵盤を挟まない2度を半音といいます。基準の音と音階によって「2度=全音or半音」が決まります。
インターバルとスケール
「ドレミファソラシド」の中で全音の部分と半音の部分を調べてみましょう。
順番に見ていくと、「全・全・半・全・全・全・半」と並んでいることがわかります。
このように「全」と「半」を並べた階段のことをインターバルと呼びます。また、インターバルを使用して見つかる「全」と「半」の組み合わせをスケールといい、その基準となる音のことを「主音」といいます。
メジャースケール
「全・全・半・全・全・全・半」というインターバルの並び方のスケールをメジャースケールと呼びます。
ドレミファソラシドのスケールはド=C=ハから始まるメジャースケールなのでCメジャースケールと呼びます。
メジャースケールは日本語では長調なのでCメジャースケール=ハ長調となります。
メジャースケールのインターバルは「全・全・半・全・全・全・半」という事がわかりました。ではC以外のメジャースケールを見てみましょう。
基準を「ソ」に変えてみると黒鍵(ファ#)が使われていることがわかります。
このように基準の音が「ド」以外の場合、黒鍵を使うことでメジャースケールを作ることができます。
メジャースケール一覧表
C | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | ド |
D♭ | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ♭ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ♭ |
D | レ | ミ | ファ# | ソ | ラ | シ | ド# | レ |
E♭ | ミ | ファ | ソ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ | ミ♭ |
E | ミ | ファ# | ソ# | ラ | シ | ド# | レ# | ミ |
F | ファ | ソ | ラ | シ♭ | ド | レ | ミ | ファ |
F# | ファ# | ソ# | ラ# | シ | ド# | レ# | ミ# | ファ# |
G | ソ | ラ | シ | ド | レ | ミ | ファ# | ソ |
A♭ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ♭ |
A | ラ | シ | ド# | レ | ミ | ファ# | ソ# | ラ |
B♭ | シ♭ | ド | レ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ | シ♭ |
B | シ | ド# | レ# | ミ | ファ# | ソ# | ラ# | シ |
ナチュラルマイナースケール
長調はメジャースケールでしたが、反対に単調はナチュラルマイナースケールといいます。
ナチュラルマイナースケールのインターバルは「全・半・全・全・半・全・全」となります。
ナチュラルマイナースケール一覧表
C | ド | レ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ♭ | シ♭ | ド |
C# | ド# | レ# | ミ | ファ# | ソ# | ラ | シ | ド# |
D | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ♭ | ド | レ |
E♭ | ミ♭ | ファ | ソ♭ | ラ♭ | シ♭ | ド♭ | レ♭ | ミ♭ |
E | ミ | ファ# | ソ | ラ | シ | ド | レ | ミ |
F | ファ | ソ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ♭ | ミ♭ | ファ |
F# | ファ# | ソ# | ラ | シ | ド# | レ | ミ | ファ# |
G | ソ | ラ | シ♭ | ド | レ | ミ♭ | ファ | ソ |
G# | ソ# | ラ# | シ | ド# | レ# | ミ | ファ# | ソ# |
A | ラ | シ | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ |
B♭ | シ♭ | ド | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ♭ | ラ♭ | シ♭ |
B | シ | ド# | レ | ミ | ファ# | ソ | ラ | シ |
同主調
CメジャースケールとCナチュラルマイナースケールの様に基準となる音である主音が同じスケールの関係を同主調といいます。
並行調
メジャースケールとナチュラルマイナースケールの一覧表を見比べてみると、CメジャースケールとAナチュラルマイナースケールでは、黒鍵が一つも使われていないことがわかります。このように同じ音の組み合わせで違う音から始まるスケールの関係を並行調といいます。
メジャースケールと同じ音の組み合わせで、主音を二つ前の音にすると並行調のナチュラルマイナースケールになる。
反対に、ナチュラルマイナースケールと同じ音の組み合わせで、主音を二つ後の音にすると並行調のメジャースケールになる。
並行調は理論的には別のスケールとされるが、現代音楽では区別されないことも多い。